胚培養士になるには資格が必要なのかな?
胚培養士ってどんな資格があるんだろう?
胚培養士の資格について知りたい
本記事をご覧いただきありがとうございます。
長野県佐久市にある佐久平エンゼルクリニック院長の政井哲兵です。
胚培養士は、不妊治療の中でも特に生殖補助医療と呼ばれる高度な治療において重要な役割を担います。
精子や卵子の取り扱い、将来ヒトになる胚の培養や凍結、移植などを担当し、医師と共に患者様の妊娠をサポートします。
本記事では、胚培養士になるために必要な資格について詳しく解説します。
これから胚培養士を目指す方、目指している方に是非読んでいただきたい記事です。
不妊治療や胚培養に関する知識や情報を発信します|佐久平エンゼルクリニック院長|産婦人科医|医学博士|生殖医療専門医・指導医|産婦人科専門医|鹿児島県出身|一人でも多くの患者様に幸せになっていただくために、我々は努力を続けて参ります
目次
胚培養士は国家資格ではありません(2023年現在)
2023年現在、日本では「胚培養士」という公的資格制度は存在しません。
看護師や臨床検査技師のような業務独占資格(その資格がなければ仕事として行うことができない資格、通常はいわゆる国家資格と同義)ではありません。
つまり、現状では「胚培養士」はいわゆる国家資格ではないため、「胚培養士国家試験」のようなものは存在しません。
一方、公的な資格ではないものの、一般社団法人日本卵子学会が認定する生殖補助医療胚培養士資格や、日本臨床エンブリオロジスト学会が認定する臨床エンブリオロジスト資格などがあり、これらは各学会が独自に認定するいわゆる民間資格ではありますが、胚培養士としての専門的な知識や技術を持つことを証明するものとなっています。
これらの資格がなくても胚培養士としての業務を行うことは可能ですが、資格を取得することで、胚培養士としての一定の技術や専門知識を持つことの裏付けとすることができます。
胚培養士の資格や身分制度は国や地域によって異なりますが、ここでは日本の胚培養士の資格に焦点を当てて解説します。
日本の胚培養士資格は2つ
日本では、胚培養士になるために不妊専門クリニック等に所属した上で胚培養士としての実務経験を積みながら、下記の2つの資格を取得する方法があります。
1、一般社団法人日本卵子学会が認定する生殖補助医療胚培養士資格
2、日本臨床エンブリオロジスト学会が認定する臨床エンブリオロジスト資格
これらは各学会が独自に認定するいわゆる民間資格ではありますが、胚培養士としての技術や知識を有することを証明するものになります。
それぞれの資格を詳しく解説します。
生殖補助医療胚培養士資格
この資格は、一般社団法人日本卵子学会が認定し、胚培養士としての専門的な知識、技術、さらには高い倫理観を有するかどうかなどを総合的に評価し認定するものです。
生殖補助医療胚培養士認定試験は毎年実施されます。
試験の内容は年度ごとに変更となる可能性はありますが、Web講習、筆記、口述審査で構成されています。(2023年度第22回資格審査)
各審査では、生殖医学に関する知識(卵子、精子形成、排卵のメカニズム、受精、胚発生、着床等に関する事項)、培養室業務の実際、生殖補助医療と倫理、体外受精の実際などについて問われます。
臨床エンブリオロジスト資格
この資格は、日本臨床エンブリオロジスト学会が認定し、認定試験は毎年1回実施されます。
試験の内容は筆記試験、面接試験およびDVD提出による実技試験の3つで構成されています。
日本臨床エンブリオロジスト学会が認定する「認定臨床エンブリオロジスト」になるためには、まず学会会員になる必要があります。
そのうえで、精子調整や採卵、胚移植など不妊専門クリニックに所属した上で胚培養士としての業務を行い実績を積む必要があります。
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胚培養士としての実務経験を積む方法として、実際に生殖医療を行っている不妊専門クリニック等へ入職した上で症例を経験する必要があります。
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佐久平エンゼルクリニックが目指すのは、患者様の依頼に誠心誠意対応し、相応の答えを出せる生殖医療を提案すること。
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